非結核性抗酸菌症の研究をされている酪農学園大学の能田先生との共同研究です。
非結核抗酸菌バイオエアロゾルの短・長距離拡散と同感染症との関連解析
昨年度も使用したこちらのエアサンプラーを使います。
画像引用:KIMOTOカタログ
まずはメタノールで取り付けるフィルターの滅菌をします。
フィルターを取り付けたら、近大22号館の屋上へ運びます。
雨風に耐えられるよう、太いワイヤーでぐるぐると固定。
設置できたらスイッチを押して大気捕集開始です!
今回は48時間後に回収します。
東大阪の空気中に非結核性抗酸菌はどの程度見つかるのでしょうか。
肺非結核性抗酸菌症とは
感染性の呼吸器疾患です。
結核菌以外の抗酸菌が肺に感染して起こる病気です。非結核性抗酸菌は土や水などの環境中にいる菌で、結核菌とは異なり人から人には感染しません。菌の種類は150種類以上ありますが、非結核性肺抗酸菌症の80%がマック菌で、次に多いカンサシ菌が10%です。
女性にやや多く、年間約8,000人が発症します。肺結核が年々減少しているのに対して非結核性肺抗酸菌症は増加しています。
主に浴室や土を扱う作業で空気中にただよう非結核性抗酸菌を吸い込むことにより感染すると考えられています。多くは数年から10年以上かけてゆっくりと進行します。
症状がなく、検診の胸部エックス線検査などで発見されることもしばしばあります。せき、たん、血たん、だるさ、発熱、寝汗、体重減少などが出ることもあります。
22号館屋上では様々な研究室が大気の観測などをしています。