
以前に告知していました、『第23回みちのくウイルス塾』が仙台医療センター(仙台ウイルスセンター)で開かれ、牧教授の講演がありました。
「ようこそ大気微生物の世界へ!」
大気の流れに乗って、国境をまたぎ海を渡る、森から街へ広がる微生物、天空の微生物のはなし


以下、牧教授レポートをお送りします。
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みちのくウイルス塾において,大気微生物の観測からその結果について講演して参りました。
私の発表には,ウィルスは殆ど出てこず,専ら細菌,キノコ,カビなどが主体だったのですが,会場の皆さまは温かく耳を傾けてくださいました。
また,他の演者の先生方も,オリンピックのトーチにかけて,感染症のTORCH症候群について紹介されたりと,ユーモアを交えた話題提供に,ウィルス研究に馴染みのない私も興味をもつことができました。
仙台で見つかったセンダイウィルスでは,RNA配列長が必ず6の倍数になっており,はじめてこの話を聴き,算数ができるウィルスかいるのかと驚きました。更には,「なぜ6の倍数になっているのか」という謎に取り組まれている松本先生の話は推理小説のようで面白かったです。
幼児に感染するパレコウィルスが,認識するヒト細胞のレセプターを探索する研究内容では,これでもかというほど丁寧な実験結果が脈々と続き,その結果の美しさには感動さえ覚えました。
そして,最後に,4つの演題に関するクイズがあったのですが,良問揃いだったものの,私は半分も点が取れず反省するばかりです。大気中を浮遊するウィルス探索をすすめつつ,興味を持つだけでなく,知見も高めていきたいとワクワクしている次第です。
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