今年は8月につくば市にある実験植物園の上空と地上でバイオエアロゾルを捕集してきました。
猛暑でしたが快晴で何よりです。
以下牧教授レポートです。
筑波実験植物園において夏季のバイオエアロゾルを捕集する観測調査を実施した。
35度を超える酷暑が続く筑波であったが,植物園ではツクツクホウシが鳴き始め秋の訪れを感じさせ,夕方にはヒグラシの鳴き声が物悲しく感じられた。
それでも暑いためか,森林内に生えるキノコは少なく,真菌胞子の飛散もあまりないように思われた。
設置した後,つくばヘリポートに移動し,植物園上空500mのサンプリングを一時間実施した。
上空であっても暑く,手袋の内側に汗が溜まっていくのが感じられたが,細心の注意を払いながら人為的な汚染をさけ,サンプラーを外気にあててバイオエアロゾルを捕集した。
研究室に戻って観察すると,胞子の量は少ないものの,丸く内部に核をもつ粒子が3高度で共通して見られ,夏季であっても真菌が垂直混合している可能性が示唆された。
今回もお世話になったのは、科学博物館筑波研究施設の保坂健太郎先生です。
きのこの絵本や図鑑を出しておられるきのこ研究家で、NHKの「ダーウィンが来た!」にも出演されたことがあります。
まだまだ名前のつけられていないキノコが世界中に(日本にも)たくさんあります。おそらくわたしたちが知っている(名前がついている)キノコは実在するキノコの総種数の1割にも満たないでしょう。そのようなキノコの秘密に少しでもせまっていきたいと思っています。
引用:研究と標本・資料 ≫ 研究者紹介 :: 国立科学博物館 National Museum of Nature and Science,Tokyo
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