環境微生物学研究室 - 近畿大学生命科学科

近畿大学東大阪キャンパスにある牧輝弥教授の環境微生物学研究室です。

牧教授おすすめ書籍その③

善の研究』  西田幾多郎

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牧先生のおすすめ書籍を紹介する第3弾です。

完全に理解するのは難しいのですが、何かを思考し行動するとき、その思考が生まれる前の閃き(思惟)の発見について記されています。その思惟を磨くためには、若い頃の経験や体験、学びが大切であり、こうした感覚を若い頃から持っていただければと思います。勉強や仕事で成績が芳しくなくスランプに陥った時に、ふとこの本の内容を思い浮かべると、学ぶこと自体の重要性を再認識し、コツコツやろうと気が落ち着きます。

引用:牧輝弥先生 - こんな研究をして世界を変えよう

直感のさらに根底にある何かが問われています。全ての学問の根幹がここにあるような気がします。

この本の内容

真の実在とは何か,善とは何か,宗教とは,神とは何か――.主観と客観が分かたれる前の「純粋経験」を手がかりに,人間存在に関する根本的な問いを考え抜いた西田幾多郎(1870-1945).東洋の伝統を踏まえ,西洋的思考の枠組自体をも考察対象とした本書は,以後百余年,日本の哲学の座標軸であり続ける.改版(注解・解説=藤田正勝)

引用:善の研究 - 岩波書店

西田幾多郎(にしだきたろう)ってどんな人?

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1870年(明治3年) - 1945年(昭和20年)

日本を代表する哲学者で、京都大学名誉教授。京都学派の創始者です。

明治3年5月19日石川県河北郡宇ノ気に生れる。金沢第四高等学校中退、東京帝国大学選科卒業。四高教授等を経て京都帝国 大学教授。明治44年刊の『善の研究』以下、多数の著作を発表。周囲に有能な同僚、門下生を集め、所謂「京都学派」の基礎を築いた。昭和3年退官後も、厳 しい時代の中で思索を続けたが、終戦の直前、昭和20年6月7日逝去。

引用:思想家紹介 西田幾多郎 « 京都大学大学院文学研究科・文学部

西田幾多郎の名言

  • 「善とは一言にていえば人格の実現である」
  • 「衝突矛盾のあるところに精神あり、精神のあるところには矛盾衝突がある」
  • 「自己が創造的となるということは、自己が世界から離れることではない、自己が創造的世界の作業的要素となることである」

引用:西田幾多郎 - Wikipedia

 

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